|   2005年1月18日(火) <第1018号>
 ■労働・経営■
 <バックナンバー>
 ○ 井上 充さん
 【61】タクシー運転手と請負
 【62】タクシー運転手という仕事
 【63】雇用情勢
 【64】高齢者雇用の取組み
 【65】NEET(ニート)
 【66】技能系社員登用制度
 【67】個人業務委託
 【68】労働形態の多様化
 【69】雇用対策の転換
 【70】採用の良否
 【71】派遣労働者の現状
 【72】新卒者内定状況
 ※2005年1月18日(火)まで掲載を予定しています。
 
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 - 【73】ICという働き方 -
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 雇われない、雇わない働き方であるIC(インディペンデント・コントラクター)が注目されてきました。
 
 ICの特徴は、3つあります。
 ○ 専門性・業務遂行能力が高い
 ○ 業務を委任されており、何をすべきかを自分で判断できる
 ○ 実質的に個人単位で、複数の企業等と、請負・コンサルティング・顧問契約を締結している
 
 ICが行える業務は幅が広く、主なものを列挙すると以下のとおりです。
 ○ ITシステム開発のプロジェクトマネジャー
 ○ ISO、株式公開など各種申請業務
 ○ 研修プログラムのトレーナー
 ○ 人事(採用・教育)、経理、生産管理、物流、総務、マーケティング、広報、企画
 ○ 保険・証券・その他営業
 
 企業側がICを使った場合のメリットは、次の2点です。
 ○ 必要なときに、必要なだけ仕事を頼めばよい。
 ○ 企業に発注するよりも安く済む。
 
 一方、ICとして働く個人のメリットは、次の2点です。
 ○ 時間的な自由が確保できる。
 ○ 自分のやることを自分で決められる。
 
 また、ICは個人事業主であり、法人を設立する場合もあります。
 
 この場合、社会保険は、個人事業主であれば国民年金と国民健康保険に加入し、法人であれば、厚生年金保険と健康保険に加入します。ちなみに、労働者ではないので雇用保険には加入できません。労災保険も、特別加入を除き加入できません。
 
 では、ICに適するタイプを考えてみましょう。次のような方たちになるのではないでしょうか。
 ○ 好きな仕事がある
 ○ 自己管理ができる
 ○ 自らの専門性に自信がある
 
 ところで、ICとしてスタートする際には、次の準備体操をしてみてください。
 ○ 自己のキャリアの棚卸し
 ○ 職務経歴書の作成
 ○ 業務領域の設定
 ○ 業務の商品化
 
 そして、具体的にICとしてスタートをきる場合には、次のウオーミング・アップをお願いします。
 ○ 個人名刺の作成
 ○ 協力者・紹介者の洗い出し
 ○ 顧客企業の洗い出し
 
 ICとしてやっていくことは、自ら創業をすることと何ら変わりません。労働者ではなく、経営者として生きていく覚悟が必要です。
 
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