|   2005年1月15日(土) <第1015号>
 ■労働・経営■
 <バックナンバー>
 ○ 井上 充さん
 【61】タクシー運転手と請負
 【62】タクシー運転手という仕事
 【63】雇用情勢
 【64】高齢者雇用の取組み
 【65】NEET(ニート)
 【66】技能系社員登用制度
 【67】個人業務委託
 【68】労働形態の多様化
 【69】雇用対策の転換
 ※2005年1月14日(金)から2005年1月17日(月)まで掲載を予定しています。
 
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 - 【70】採用の良否 -
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 採用は、労務管理の入り口です。企業によっては、多額の採用経費をかけるところもあります。
 
 企業の多くが採用に苦慮していますが、その割に採用の良否について一定の基準を設けて評価している企業は少ないのではないでしょうか。
 
 ここでは、会社側からの指標と、従業員側からの指標(従業員の満足度)を、採用の良否の量・質の点から検討したいと思います。
 
 量の指標として挙げられるのは、次のとおりです。
 ○採用応募人員数
 ○一次面接クリア率/二次面接クリア率
 ○目標採用人員達成度(採用人材カテゴリー別)
 ○内定者の入社辞退者数
 ○内定者の同業他社への流出数
 
 「採用応募人員数」とは、採用募集に対してどれだけの応募があったかを人員数で測定することです。採用市場におけるその会社の人気やブランド力といったものがわかります。
 
 「一次面接クリア率/二次面接クリア率」では、応募人材の絞込みの度合いがわかります。
 
 「目標採用人員達成度」(採用人材カテゴリー別)では、採用目標を立てた人材カテゴリー別の採用人員数の達成度を測定することで、採用マーケティングの良否が判断できます。
 
 また、「内定者の入社辞退者数」および「内定者の同業他社への流出数」からは、採用の良否における「量の面」の評価を修正できます。
 
 なお、「内定者の同業他社への流出数」からは、同業他社との人材採用面での競争力も判断できます。
 
 一方、採用の良否の「質の面」については、採用決定者の採用基準クリア率(重点素養)、入社配属後一定期間経過後の人事評価結果および採用人員の質に対する事業部・部門の満足度調査により、採用面接時の評価の妥当性を検証できます。
 
 従業員の満足度は、入社配属後一定期間経過後の満足度評価(本人)、採用者の平均在職期間、採用者の短期退職者数・率から判断でき、これによって採用の良否の質の面と人材マネジメントの良否も判断できます。
 
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