|   2005年1月6日(木) <第1006号>
 ■労働・経営■
 <バックナンバー>
 ○ 井上 充さん
 【61】タクシー運転手と請負
 【62】タクシー運転手という仕事
 【63】雇用情勢
 
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 - 【64】高齢者雇用の取組み -
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 奈良県を基盤とするバス会社の高齢者雇用の取組みについて、以下に紹介します。
 
 ○ 昭和56年
 法制化に先駆けて定年年齢を60歳に引き上げました。
 
 ○ 昭和59年
 労使協定により、希望者全員を63歳まで嘱託として雇用する再雇用制度を導入。
 同時に、満57歳を迎える社員を対象に、社内の生涯教育セミナーを開催。
 
 ○ 平成4年
 バス運行管理業務の請負事業を開始。
 
 ○ 平成9年
 雇用安定・雇用創出対策協議会の「ドライバー派遣事業」の政策提言を受けて、
 運転者派遣事業開始を決定。
 
 提言内容は次のとおりでした。
 ●高齢運転者の再雇用の促進
 ●運転需要に柔軟に対応できるシステム構築の必要性
 
 ○ 平成10年
 一般高齢特例労働者派遣事業の許可を受けて、運転者派遣事業を開始。
 
 ○ 平成11年
 一般労働者派遣事業の許可を受け、翌12年、乗合バス短時間ダイヤを設定。
 勤務時間は朝の3時間、住宅地輸送の系統を中心に21系統の設定を行いました。
 
 このとき、定年退職運転者をパートとして継続雇用しました。
 
 ○ 平成15年
 63歳までの再雇用年齢を65歳に引き上げ。
 
 ○ 平成16年
 WS(ワークシェアリング)嘱託社員制度を導入。
 
 WS嘱託社員制度は、1週当たりの労働時間が一般社員の概ね4分の3以上で、
 乗合バスの場合は予備ダイヤに、貸切バスの場合はハイシーズンに重点的に
 勤務可能な者で、かつ満65歳までの雇用を希望する者を対象としています。
 
 これには日数調整型と時間調整型があり、賃金はフルタイム嘱託社員の賃金を
 ベースに日給制を適用しています。
 
 定年退職予定運転者の希望調査によると、嘱託雇用を希望する者が5名、
 パート・アルバイトが14名、退職・転職が1名でした。
 
 年金を含む年収は、
 再雇用嘱託で定年前の約60%、パート・アルバイトで約50%となっています。
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