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2006年10月2日(月) <第1640号>

                         ■労働・経営■

     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
               - 【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇 -
     ………………………………………………………………………………………
○女性の労働力率の上昇の要因は
近年、25〜29歳の女性の労働力率(有業者と失業者の合計が人口に占める割合)が上昇していますが、その原因は、女性の晩婚化や非婚化、出産時期が遅くなる晩産化が主なものだと内閣府はみているようです。

出産・育児を機に仕事を辞める女性が増える「M字カーブ」が改善したのは見かけだけで、女性の仕事と子育ての両立が進んだというわけではないということです。

○「M字カーブ」とは
M字カーブは、出産・育児期の女性の労働力率が他の年齢層より落ち込む減少を指します。出産・育児を機に退職せざるを得ない女性が多いためです。

2002年のM字カーブを見てみると、25〜29歳と30〜34歳の労働力率が上昇し、カーブの「くぼみ」が浅くなっています。20代後半の労働力率は、1987年から2002年にかけての15年間で15.4%上昇しています。

○「M字カーブ」の中身を見ると
上記データを一見すると、M字カーブは解消に向かっているようにみえます。しかし、内閣府は、それは見かけ上の改善であり、女性が仕事を続けながら出産・育児をしやすくなったからではないと分析しています。

1つ目の理由は、「晩婚化」・「非婚化」です。20代後半の女性の構成割合をみると、1987年から2002年にかけての15年間で独身者の割合が4割弱から6割弱に上昇しましたが、その反面、末子が3歳未満の既婚者の割合は3割強から約2割に低下しました。独身者の割合が高まれば、同年代の女性全体の労働力率も上がります。こうした構成変化だけで15年間の労働力率上昇の65%を説明できるとのことです。

2つ目の理由は、「晩産化」です。20代後半の女性のうち、15年間で最も労働力率が上昇したのは、子のいない既婚者です。2002年時点では、約75%が仕事をしているか、仕事を探していました。結婚しても仕事を理由に早期の出産に慎重な女性が増えたり、当面は子をつくらずに夫婦共働きの生活を楽しむ女性が増えたりしたためのようです。

○少子化との関連は?
晩婚化や晩産化を主因に20代前半の女性の労働力率が上昇したことは、少子化対策にも影響します。子育てに伴う経済的負担の重さや仕事の両立の難しさが女性に出産をためらわせている面が大きいとはいえ、個人の価値観に左右されやすい晩婚化や晩産化を食い止める具体的有効策がなかなか見当たらないからです。仕事と育児を両立できる女性を増やしつつ、いかに晩婚化や晩産化に歯止めをかけて、出生率を回復できるかが、今後の課題となります。

<バックナンバー>
【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題

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