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2002年11月18日(月) <第348号>

■中小企業の戦略的思考
・・6「市場へのアプローチ」品質からのアプロ−チ

 品質は高い固有技術と、高いレベルの管理技術との相互補完で生まれ、評価されるのである。固有技術と管理技術は、明らかに峻別される物であるが、レベルの低い固有技術から生まれる生産品は、大体いい加減な物だから、高度な管理技術は必要としない。レベルの高い固有技術から生まれる製造品は精巧で精密で、要求される性能も高度であるはずだ 。従って品質管理技術も論理の確立された、レベルの高いシステムが、品質の性能を発揮するために要求される。

 品質管理を徹底すると言うことは、品質のバラツキを、限りなくゼロに持ってゆくことである。つまり当たり外れを無くすことにある。品質と性能は基本的には全く異なるポイントであり、絶対に混同してはいけない。品質をチェックするのではなく、コントロ−ルするのが品質管理である。
 
 在庫管理とは在庫の金額を把握するだけではなく、在庫投資を増やしたり減らしたり、コントロ−ルする事が、在庫管理の重要ポイントであるのと、同じ事である。しかし正しいコントロ−ルを的確に行うためには、品質の変化を捕らえ、これを記録し、品質の向かう傾向を判断する事から始めなくてはならない。
 
 品質管理と言う項目で、市場にかけるアプロ−チとは、下記に示す4項目の実行である。
(1)結果的には品質不良はゼロ。
(2)不具合品ゼロを実現出来る標準作業の確立。
(3)作業が正しく行われた証明、記録。
(4)全ての作業の内容を具体的に記録を残し、対応サンプルを残す。
 昨今はPL法との絡みもあり、品質管理は即、企業のリスク管理をも兼ねることにもなる。

(1)の結果を残すための手段は(2)の確立と実行である。作業標準は単なる手段方法と言った、手順ル−ルだけでは無く、専用機の開発。つまり不良品を造らない生産ライン、生産機器をも開発生産しなくては実現できない。(3)は、その全てが計画通り行われている、記録であり証明である。つまり品質保証体制として機能しなくてはならない。(4)は製品の受注以前の打ち合わせ、つまり仕様の取り決めから、受注、生産、出荷、と全ての工程の記録である。特に(4)は各生産ロットに対する対応サンプルを採集しこれを保存する。

 従って10 年、15 年、20 年、30 年、後になっても、過去の生産に関する、全ての情報が記録整理されているので、追跡も完璧に可能となる。此のドキュメンテ−ションが、企業のリスクに対しても完全なファイヤ−ウォ−ルとなる。
      
 最近、狂牛病に端を発した精肉、牧牛、流通荷関わる管理の甘さ、記録の貧弱さ、あきれるばかりである。一頭10万円以上もする肉牛が、食べた餌の種類も量も、記録が無い。あきれて物が言えない。我々が30年以上も保管しているドキュメントに記録されている部品は、1円にも満たない物もある。
 
 先年、テレビでのインタビューで、ミルクが通るバルブが、いつ分解掃除されたか、記録が無いので良くわからない、との「雪印乳業」社長の発言。これもあきれて物が言えない。品質を管理する、過ぎ去った過去の生産物および生産工程を、完全に追跡調査の出来るドキュメント管理、これが品質管理の条件の第一歩と言える。

 我々は35年以前から、着実に行っている作業管理であり、結果は品質管理となり、リスク管理にもなっている手法である。当社では35年以前からの記録は、全て保管されており、何時でも追跡が可能になっている。

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