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2002年11月11日(月) <第341号>

■中小企業の戦略的思考
・・6「市場へのアプローチ」技術からのアプローチ

1,デジタル技術による制作。(金型制作に例を挙げる)
 製品設計は3Dキャドを使用。3DCAM に加工された設計データーは、光造型その他の機器でサンプルを制作。形状が決まれば、型設計専用3DCAD を使用して型構造を設計、そして3DCAM に変換されたデーターでマシニングセンターを運転。

 適切に造られた生産ラインを製品データーは移動、関わる作業員はさしたる技術は要らない。必要なのは高度なマシンと3DCAD CAM ソフト、それに人間少々。つまり金で買える技術でありシステムであり、マシンである。勿論、ポイント、ポイントには、様々なノウハウが存在するが、さほどのトレイニングは要らない。

 しかし、システムとして完成させるには、普通に売られているソフトだけでは不可能である。切削工具の選択、条件選択、切削順序の選択、色々とノウハウはある物だ。最高のピアノと楽譜を用意しても(金で買っても)演奏者の腕が最後にものをいう。

2,屋台方式による金型(伝統的技能優先方式)
 ライン化された効率の良い生産方式と異なり、一時は産業界から時代遅れ、と見捨てられたシステムである。(実はジュケンシステムの本質である)

 技能の伝達は、個人的な指導のもとで基礎基本をたたき込まれる。そしてアナログ的技術をマスターすると、始めてデジタル技術へと移行する。あらゆる技術をマンツーマンで伝授し、マイスターを育てるのである。つまり、多能工の極地、万能工を育てるのだ。設計も出来れば切削も研削も、その上3D CAD CAM も自由に使いこなす。金型も最初から最後まで一人で制作可能なマイスターである。

 1,と2,どちらのシステムが良いかは、優劣付けがたい。そしてどちらも、実は職人技が活躍しているのである。3D CAD の使い方、金型設計のための3D CAD は、常に改良が加えられ、そのレベルは無限に向上する要素がある。この改良こそが技術であり、マイスターの世界でもある。

 どちらから技術技能の粋を極めようとしても、高いレベルを望めば、其処には極限まで訓練された、人間の業が必要となる。少々の技では感動は生まれない。見た人ふれた人に感動を与えることの出来る技の結果、これが技術であり技能であり、そこから新しい世界が生まれる。技術から市場へのアプローチとは、新しい世界、つまり新しいマーケットへのアプローチであり、新しい市場、需要の想像である。

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