2002年11月6日（水） <第336号>

┏━┓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イカ釣り機
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┗━┛　　　　　　　　　　　日本が誇る「ニッチトップ」企業をご紹介しています。

　　　　　　　　　　　< http://www.jpo.go.jp/info/bunkatu_jirei/hokkaido_13.pdf >

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【株式会社東和電機製作所】
�剿{社　　　　〒040-0077　函館市吉川町6-29
�剋ﾐ長　　　　浜出　雄一様
�剋幕ﾆ内容　イカ釣り機、一本釣り機の製造
�凾ﾐとこと(三言)
●自動的にイカを釣り上げる専用装置で国内市場の70%、世界シェアも60%を越えています。函館ドックで電気技術者として勤務していた父・浜出慈仁氏が、1948年に函館ドックの下請けとして船の電気回りの部品を製造したのがはじまりです。

●特許性を重視しています(自社固有の技術を守ると共に他社の模倣を阻止するため)。
工業所有権については国内だけでなく、海外においても積極的に取得。イカ釣り機関連で5件の特許を韓国、中国、ホタテ関連で4件の特許をカナダ、オーストラリアに出願しています。

●不満を「聴」いていました。
既に自動イカ釣り機を生産しているメーカーの製品は、巻き上げた糸がねじれて海中で針が回転してしまうため、イカが食いつきにくいという欠点がありました。また、機構が複雑で保守点検にも手間がかかりました。このときから東和電機製作所(の姿勢)はこうした不満を漁業者から聞いていました。

■モーター式の自動イカ釣り機
「はまで式自動イカ釣り機」

電動式自動イカ釣り機はイカ釣り漁を大きく変化させましたが(従来は手廻し式)、イカの大きさ、潮流の速さ、漁法の違いに応じて様々なタイプの機種を作る必要があり、コンピュータを内蔵したイカ釣り機の開発に着手しました。

「はまで式イカ釣り機」の持つ省力化、漁獲率向上、耐久性の利点が認められて、1970年代中盤には国内市場の7割を獲得する大ヒット商品となりました。東和電機製作所の躍進の理由は、製品自体の性能が良く、製品は特許で保護されていたことや製品を1973年から全国漁業協同組合連合会が積極的に販売してくれたことです。

しかし、肝要なのは、東和電機製作所は顧客のニーズに応えられるよう、1970年頃から自前で漁船を保有し、製品の開発に役立てていたことです。イカ釣り機は海上で使用されるため、トラブルが発生しがちです。

東和電機製作所の製品にもトラブルは生じたそうですが、他社とは異なり同社は顧客からの苦情に対してスピーディーに対応し、解決したことも、顧客忠誠心を高めることになったそうです。

■コンピュータ式自動イカ釣り機
「コンピュータ式イカ釣り機ＭＹ−１」(集中管理用の制御盤を実装)

「釣り糸の上げ下げの速度や、巻き上げる際の力加減、釣り針を垂らす水深などをコンピューターで制御できれば、どんな条件下でも漁ができる。」

当時、父親の下で研究開発を担当していた浜出社長は、ゼロからコンピューターについて勉強し、1983年に世界で初めてコンピューター制御のイカ釣り機を開発しました。東和電機製作所の開発力の源泉は、徹底した実証試験を積み重ねていく姿勢にあります。

「一見すると簡単に作れそうな機械だが、開発したものは必ず海で検証する必要がある。ライバル企業が撤退していったのは、検証作業にあまりに労力がかかったからだ。その点、漁場がそばにあり、一流のイカ釣り漁師が集う函館の地の利は絶大だ。社員の１割が元漁師か漁師の家族であり、他地域のメーカーとはノウハウ蓄積の密度が違う」

「漁業というのは、毎日が賭けのようなものだ。漁に出たら機械が動かなかった、というようなことは許されない」

■事業の多角化
養殖用ホタテの穴開け機、マグロ一本釣り機、イカ自動加工機など次々と発売しています。

「常にアンテナを磨いて、お客さんの声に耳を傾けていれば、必ず新しい事業のヒントが見つかる」。

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関｜連｜情｜報｜
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�凵uはまで式イカ釣りロボット」（商品名「イカロボ」）
< http://www1.ocn.ne.jp/~aoyagi1/nippon19.htm >

�凵uイカ釣り漁業」
< http://www.awa.or.jp/home/cgt/gyogyoutate/gy00gyofl.htm >

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