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2005年6月22日(水) <第1173号>

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                   - 【141】悪貨は良貨を駆逐する -
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 負け犬、結婚難民、パラサイトシングルなど、結婚しない・結婚できない若者が増加しており、若者の4人に1人は孤独な老後を迎えるといわれています。出産をしない・出産を先延ばしする女性も増えています。

 売り手と買い手がともに多数存在し、参入と退出が自由にでき、すべての情報を瞬時に手に入れることができるという市場を、経済学では「完全競争市場」といいます。恋愛や結婚も完全競争市場であれば、各々の価値に見合った異性と恋愛し結婚できることになります。

 しかし現実はそうではありません。多くの男女が出会いの少なさを嘆き、碌な異性がいないと愚痴っています。このように、売り手と買い手の情報が偏っていることを情報の「非対称性」といい、価格に対する価値の低い商品が市場に出回ることを「逆選択」といいます。

 女性の扱いに慣れた一部の男性が女性を手玉にし、仕事熱心で遊び慣れない男性は退屈だと女性から敬遠され婚期を逃すのも、情報の非対称性と逆選択といえるかもしれません。
 
 また、先進国では高度に社会システムが発達しており、子どもが一人前になるまでにかなりの時間と費用がかかります。国が豊かになり社会システムが複雑になるほど、人々は子どもをつくることに消極的になります。情報を得れば得るほど、子どもつくるということは親にそれだけの負担と覚悟を強いるからです。

 子育てに自覚のある両親の子どもは少なくなり、情報が少ない・自覚のない両親の子どもが増えるというわけです。
 
 遊び慣れた男性だけが結婚でき、子育てに自覚のない両親だけが子どもをつくるというのは、グレシャムが発見した「悪貨は良貨を駆逐する」という法則そのものです。
 
 ケインズ学派のハロッド=ドーマー・モデルにしても、新古典派の経済成長論であるソロー=スワン・モデルにしても、経済を成長させる要因として、a)資本ストック、b)労働投入量、c)技術進歩を挙げています。

 少子高齢化により資本を食い潰し、労働力人口が減少し、ゆとり教育により学力が低下しつつあるこれからの日本は、ゆっくりと衰退していくしかないのでしょうか。

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