2002年10月30日（水） <第329号>

2002年10月30日（水） <第329号>

┏━┓　　　　　　　　　　　　　　　　　製糖用遠心分離機用金網
┃■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┗━┛　　　　　　　　　日本が誇る「ニッチトップ」企業をご紹介しています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　< http://www.nunobiki-s.co.jp/ >

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【株式会社布引製作所】
⊿本社　　　　〒658-0025　神戸市東灘区魚崎南町2丁目16番24号
⊿社長　　　　安藤　郁子様
⊿事業内容　各種精密打抜金網の製造販売
⊿ひとこと
●製糖用遠心分離機用金網の国内シェアは80%で経常利益は1億円を超えます。また世界一の微細打ち抜き技術を確立しています。

●量産型のビジネスモデルでなく、受託開発を軸とした多品種少量型ビジネスモデルを徹底しています。そして、数ではなく、『知恵』で稼ぐことを実行しています。

●『20%』の売上高経常利益率です(2001年11月期売上高は6億円)。過去5年間、経常利益は常に1億円以上を確保しています((売上高経常利益率とは経常利益を売上高で除した割合を示す指標でその期間の損益を最も端的に表すものです。因みに製造業は6%前後が目安といわれています。)

■スクリーン(金網)加工
< http://www.nunobiki-s.co.jp/cont/cont04/cont04.htm >
金網は生産工程の中核を成す重要な部品であり、布引製作所は国内2000社に納入しています。布引製作所が生産する金網は主に物質の分離(「ふるい」)用途で使われています。
※製法特許：微細径特殊スクリーンの加工方法

■金属板微細打ち抜き技術
< http://www.exd.city.kobe.jp/kipc/meister/m02-10.htm >
幅1.2m、長さ5.6mの金属板に、1.1mm間隔で直径0.5mmの穴を計700万個、「バリ」は１ヶ所もなく、プレスで打ち抜くことに成功しています。

またコンピュータでは困難な放電加工工程時の微妙な調整を手作業で行い、1000分の1mmの高精度スクリーンを作ります。

「1ヶ所でもバリが生じたら不良品。これだけの精度で、大型打ち抜きができるのは、ドイツの会社と当社の2社だけ」。バリが生じないように穴を開けるには、針の直径より針を受ける穴の直径をどれだけ大きくすればいいか、試行錯誤の末に適正値を見出しますが、その通りに加工するにはマイクロメートル単位の精度が必要になるといわれています。

■技能継承
○徒弟制度
熟練技術の質が落ちることを危惧して、従業員数もほとんど増やさないのは「職人の技は、失敗しながら覚えさせるしかない。しかし、そうするには非常に時間がかかる。私の目の届く範囲の人数しか要らない」(安藤社長)
※打抜金網の精度を計る開孔度計の発案・製作で、科学技術庁長官賞を受賞。

━━━━━━━━
関｜連｜情｜報｜
━━━━━━━━
⊿「遠心分離機」
…≫< http://knock.t.u-tokyo.ac.jp/bunkai/kido/ >

⊿「板金加工」
…≫< http://www.ai-link.jp/free/learning/kouza/08/answer/answer-p6.htm >
…≫< http://www.pio.or.jp/sangyo/kenbunroku2/35/mono2-35.html >

← Prev　　　News Index　　　Next→